まえがき
  近年、ますます高度多用化してきたライフラインの地中埋設化により、水道事業体をはじめとする地中埋設物の維持管理業務の効率化、システム化が急務とされています。 「情報タグ(無線ICチップ)」は、JR東日本のSuica定期券(非接触定期券改札システム)や、日本道路公団の高速道路ETC(自動料金収受システム)または、車のカギにICチップを内蔵した盗難防止システム等、技術革新が著しい分野であります。
  そこで、ティームではD . I . S(継足棒)に「情報タグ」を利用し、バルブや消火栓の情報をその場で確認・その場で変更できる「情報タグシステム」を開発しました。 この「情報タグシステム」は金属体に直接固定しても作動するICチップを使用しております。「情報タグシステム」は、「情報タグ」内のメモリーに書き込まれた情報を、読み込み運用するシステムであり、「情報タグ」自体は無電源で、長期の使用に耐えることができ、読み込み・書き込みが随時可能となっています。また、納入時の仕様、現場状況の変化なども記入でき、更にセキュリティー管理のためのパスワードを持ち、他のデータベースアプリケーションソフトとの連動も可能であります。 これからの埋設弁や各種弁栓類の維持管理業務の効率化・システム化に大きく寄与できるものと確信致します。

 
 
@管路、弁、栓情報を得る方法は、事業所内にあるマッピングシステム他、図・書から入手しており、情報量も少なく現場の情報と異なる場合もあり、適切、且つスピーディーな対応ができない事も 起こる。 現地仕切弁に設置したICタグより、事業所内PCにその情報をダウンロードし、事業所内に於いても現地情報を共有化できる。 管路及び弁、栓の豊富な属性データを 保持する事ができる。更に現場からの情報を入力している為、適切、且つスピーディーな対応ができる。
( 具体例 )
深度の誤判断で、矢板、掘削機等の再搬入事例もあり、工事の遅延、コストの上昇になる。
      ( 具体例 )
現場で即、正確な判断ができる為、適切な資機材の調達指示が行え、工事がスムーズに進行し、コストの削減が図れる。
         
A現地仕切弁には深度、口径等の限定情報しか無く現場作業者の情報量としては、不安定である。 必要な全ての仕切弁属性データ、更に 管路データまで、現地仕切弁に取付けた ICタグに記入し保持できる。 切図等、必要な資料が全く無くても、現地で必要な全ての管路及び、仕切弁情報が確認できる為、安心して作業ができる。
( 具体例 )
不容易に作業を行い、赤水、濁水等が発生し、地区住民に迷惑を掛ける事もある。
      ( 具体例 )
仕切弁及び管路の詳細なデータと、過去の作業履歴等を認識し作業が実施できるのでより安全である。
         
B現地調整仕切弁には塩ビキャップ等を使用し、  簡単に、マジックで記入された情報しか保持されていない場合もある。 又紛失する可能性がある。 開度はもちろん、過去の操作履歴も確認できる。 正確な情報を確認して作業に従事できる為、 誤操作を防ぐ事ができる。
( 具体例 )
  開 、1/2
      ( 具体例 )
2004/4  全閉   1995/7   15 回開
1998/7  8 回閉  1987/10  全閉
 
 
  ※第2ステップで情報を入力するとき、水中に没していたり、土砂の滞積等があっても送受信は可能です。又夜間ではアンテナ先端にLEDが装着されていますのでBOX内を明るく照らします。
 
 
項 目
内 容
シーケンス  
タグシリアル番号  
フォーマット名  
弁管理番号 67P-16
弁 種 仕切弁
メーカー名 前澤
本管口径 100
開閉方向
開 度 全開
回転数 19
設置年月 1995/06
最終操作日 2000/07
操作性
水 圧 0.3
流方向 W
埋設深度 1.2
系 統 旭川水系
管 種 T-DIP
フランジ形式 RF7.5K
継手種別 フランジ
継足棒L寸 50
音調調査年月 2001/08
緯度〔北緯〕  
経度〔東経〕  
補修年月  
メ モ 赤水発生 ○○地区
  ▲情報タグ入力内容(例)